FXの人気通貨ペアの傾向と対策

FXの人気通貨ペアを数値化すると・・・

為替相場そのものは2つの通貨の組み合わせで取引が行われていますので、我々もついUSDJPYの動きだけで円高や円安の判断をしがちです。実際は世界中にはEUR,GBP,AUDを始めとして多数の通貨が存在し、その組み合わせは大変な数になります。

 

Wikipediaによれば世界には172の通貨が存在していると言われていますから、その組み合わせは、14706通り(=172X171÷2)にのぼります。このうちほとんどの通貨ペアでは実際の取引は行われていません。それなりの流動性の存在する通貨ペアは100程度ではないかと思われます。しかし、様々な通貨ペアがそれぞれに動く中である通貨の全体の中での強さを測るにはインデクス化することがひとつの方法ではないかと思います。

 

指数化する最も一般的な方法は一部の株式インデクスで行われているような単純平均を求めることですが、為替の場合は変動率がより重要なので幾何平均の方がベターだと思います。世の中に存在するUSDなどのインデクスは、貿易量等に応じてウェイトを変えた加重幾何平均を使っているようです。

 

ここでは、日本の為替証拠金取引で人気の高い上位6つの通貨ペア(4月の統計では6通貨ペアで全体の98.2%の売買高シェア)に含まれるJPY,USD,EUR,GBP,AUDの5つの通貨を使ってインデクスを作ってみましょう。

 

http://mpse.jp/tkymail/c.p?12c2bb21lnJ

 

売買高シェアに応じたウェイトづけをするとより正確なのでしょうが、ここではすべて同じウェイトで計算してみましょう。たとえばJPYの指数を、1999年12月31日の引け値を基準に作ってみましょう。その日の対JPYでの引け値は、USD102.51、EUR103.15、GBP165.88、AUD67.32でしたので、

 

102.51^(-0.25) x 103.15^(-0.25) x 165.25^(-0.25) x 67.32^(-0.25)= 0.0095930476・・・・となります。(ここで、指数の合計は-1になります。加重平均の場合も、それぞれの指数はウェイトに応じて異なりますがその合計は-1になるようにします。)

 

この時点を100とするので、10424.216・・・(=100/0.0095930476・・・)を係数としてそれ以降の全ての営業日の引け値から求めた幾何平均値にこの係数をかけてインデクスを求めます。この方法で求めた各通貨インデクスの動きは次のグラフのようになります。

 

http://mpse.jp/tkymail/c.p?32c2bb21lnJ

 

リーマン・ショック前まで日本が輸出産業中心に好調だった理由が分かりますね。では、リーマン・ショック前営業日の2008年9月12日を起点にするとどうなるでしょう。

 

http://mpse.jp/tkymail/c.p?52c2bb21lnJ

 

JPYは一貫して高く、震源地のUSD,は100を挟んで安定して推移、最初に崩れたAUDは2009年初から着実に回復し今年の4月にはJPYとニアミスする水準まで上がったが、ギリシャに端を発した混乱でUSDと同レベルまで下落。EURを昨年末までは安定していたが、ギリシャが問題になるにしたがって下落歩調となった。そしてGBPは、出足こそAUDを上回っていたが、AUDが回復しはじめても低迷状態が続くといった感じになっています。為替面では、メルセデスやシーメンス等ユーロ圏の輸出企業は、日本の輸出企業よりかなり有利になっているようですね。

 

最後に1975年初を基準とするグラフです。

 

http://mpse.jp/tkymail/c.p?72c2bb21lnJ

 

JPYが大きく動きすぎて判りにくいですね、JPY以外の部分を拡大しました。

 

http://mpse.jp/tkymail/c.p?92c2bb21lnJ

 

この35年で見ると、JPYはほぼ4倍、USDとEURは振幅はありましたが、結果としてほぼ横ばい。GBP&AUDはなんとほぼ半分になっているのですね。ところで先週のメールマガジンでご紹介した日本の設備稼働率はなぜ100%を超える場合があるのでしょうか、という疑問ですが、日本は設備稼働率ではなく、基準年の設備稼働率を100とした設備稼動指数だったからのようです。この場合は指数化してしまうことでのレベルが最大稼働だか分からなくなってしまっていますね、残念。

 

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